塗膜性能表

  • トローリー式乾燥炉を使用
  • 時間はウエザーメーター試験
  • GRは光沢保持率
  • △Eは色差
  • ※参考として写真を掲載しました。R1.06.20
  • 日本塗料工業会資料より引用。
  • ※印は、用途によりデータ表示なし
樹脂の種類 硬度 焼付
条件
膜厚
(1回塗)
付着性 耐候性 特徴
【1】メラミン樹脂 H 150℃ × 20分 20μ 100/100 240時間 合格 硬度、耐薬品性、耐摩耗性に優れ広範囲で使用されている
【2】熱硬化型アクリル 樹脂塗料 2H~3H 160℃ × 20分 20μ 100/100 300時間 合格 塗膜硬度が高く、耐薬品性、耐溶剤性、耐汚染性が優れている
【3】低温焼付け型 アクリルウレタン樹脂 (2液型) F以上 100℃ × 20分 20μ ~ 30μ 100/100 300時間 GR90% 以上  △E1.5以下 黄変性、耐薬品性、耐汚染性に優れている
【4】ポリエステル樹脂 2H 170℃ × 20分 20μ ~ 25μ 100/100 200時間 GR90% 以上  △E1.0以下 付着が良く硬度、耐摩耗性、耐衝撃性、耐薬品性が優れている
【5】エポキシメラミン 樹脂 H 150℃ × 20分 18μ ~ 20μ 100/100 キセノンランプ法360時間 合格 耐蝕性、耐水、耐油、耐薬品性に優れ、静電塗装によるつきまわり性が大変すぐれている
【6】エポキシ樹脂 中塗り塗料(2液型)  ※ 100℃ × 20分 20μ 100/100 耐水性、耐油性、耐薬品性に優れている
【7】フッ素系樹脂 4H~5H 170℃ × 20分 5μ ~ 7μ 100/100 硬度が高く潤滑減摩性、耐熱(250℃)、耐蝕性に優れている
【8】厚膜形2液性エポキシ樹脂 (プライマー) 100℃ × 20分 25μ 100/100 密着性、耐水性、耐薬品性に優れているが、耐候性は低い
【9】塩化ビニルポリ エステル合成樹脂 3H 170℃ × 20分 20μ 100/100 300時間 GR80% 以上 密着性、耐蝕性、耐湿性、作業性が優れている
【10】マグネシウム合金用プライマー 150℃ × 20分 10μ 100/100 Mg合金の塗装に関して発生する問題に対応したプライマー
【11】1液型変性エポキシ下地塗料 F 150℃ × 20分 15μ 100/100 多素材対応型、1液タイプで2液タイプレベルの性能
【12】フタル酸樹脂ワニス 100℃ × 20分 30μ 100/100 防錆力、密着力、に優れている、使用範囲が広く各種のものに応用できる
【13】長油性フタル酸 樹脂 100℃ × 20分 25μ 100/100 隠ぺい力、耐候性、密着力に優れている
【14】アルギド樹脂系 鉛丹ジンクロメート 錆止め 100℃ × 20分 25μ 100/100 防食性に優れている
【15】アクリル樹脂(ハンマートーン模様塗料) (1液型) H 170℃ × 20分 100/100 200時間 合格 物性、付着、耐酸性、耐アルカリ性に優れている
【16】特殊ポリエステル樹脂 3H 160℃ × 20分 30μ 100/100 500時間 合格 硬度が高く耐磨耗性に優れ、柔軟性もある
【17】ウレタン樹脂 (ポリウレタンビーズ含有) H 150℃ × 20分 40μ 100/100 フェドメーター試験200時間 合格 耐薬品性、耐磨耗性に優れ、ソフトな皮膜が得られる
【18】特殊高分子量 アクリル樹脂 3H 170℃ × 20分 20μ 100/100 500時間 GR90% 以上 △E0.5以内 密着、可とう性、耐蝕性、耐水性に優れている 加熱することにより骨材が溶融し均一な模様になる
【19】特殊変性アクリル樹脂レザー 3H 170℃ × 20分 25μ 100/100 500時間 GR90% 以上 △E0.5以内 付着性が優れている、プラスチックにも付着性を持っている 微粒子を配合し、その粒子は溶融せずに粒子が重なり模様を出す
【20】焼付型エポキシ変性アルキッド樹脂 (下地用塗料) HB 150℃ × 20分 30μ ~60μ 100/100 中塗りに主に使用され、厚膜が得られる
【21】高硬度硬化型アクリル樹脂 6H~7H 160℃ × 20分 10μ ~20μ 100/100 300時間 GR90%以上 △E0.51以内 耐擦傷性を高めた
【22】樹脂 ビニール系特殊合成樹脂(レザートーン模様塗料) 2H 150℃ × 20分 20±2μ 100/100 200時間 合格 レザートーンの凹凸模様で、素材の粗さや傷をカバーし美観向上が図れ、密着性、耐摩耗性、耐湿性、耐薬品性が良い
【23】樹脂 アミノアルキッド樹脂変性タイプ(ハンマーネット模様塗料) 2H 150℃ × 20分 100/100 200時間 合格 立体感のある模様が出る
【24】ポリフェニレンオキサイド樹脂(2液型) H 100℃ × 20分   100/100 フェードメーター500時間 プラスチック塗装下塗り用
【25】プラスチック用アクリルウレタン樹脂(2液型) H 100℃ × 20分 22μ ~24μ 100/100 サンシャインウエザオメーター、2000H ΔE3.0以下 GR70%以上 プラスチック塗装 上塗り用

 

用語説明

塗料は、塗膜の使用目的によって大きく2つに分ける事が出来ます

1液型:
(1)無稀釈及びシンナー、水等の稀釈剤(粘度調整剤)だけを調合して用いる塗料。
(2)2液型等の反応硬化剤を調合して用いる塗料に比べて可使時間の制限がない。
2液型:
2つの成分を使用直前に混合して塗ると、2つの成分の間で化学変化が起こり硬化して乾燥する塗料。
塗膜硬度
塗膜の使用目的により必要硬度があります。
鉛筆や金棒に一定荷重をかけ、耐擦り傷性、付着力を調べる。
塗膜試験:
使用目的により各分野に特化した塗料があります。
塗料特性、性能を調べる試験は、耐候性(日常生活で1番重要視されます)
(塗膜が大気中に曝露されると太陽光線エネルギー、風雨、露霜、寒暖、および乾燥の繰り返しの疲労をうけて塗膜性能が次第に低下していくが、この劣化が小さい特性。)
塗膜試験機 :
都立産業技術研究センターデザイングループ担当者のご好意によりリンクさせて頂きました。

  1. デュポン式衝撃試験機
  2. ISO衝撃試験機
  3. 高速分光測色計
  4. 光沢計
  5. キセノンランプ式促進耐候試験機
  6. 恒温恒湿装置
耐候性試験方法:
付着性(碁盤目テスト):
塗料塗膜を1mm角の碁盤目にNTカッターで切った後、テープ剥離テストを行い残存個数を計数して評価。
耐塩水(塩水噴霧試験、耐水試験)/耐光性/耐酸/耐アルカリ/耐薬品/耐蝕
耐衝撃/耐湿/耐揮発油/耐油/耐炎/耐火/耐黄変/耐汚染/耐海水浸漬/耐水
耐可塑剤/耐白亜化/耐熱持久/耐久/耐寒/耐ブリスター(*1)/耐擦り傷/耐沸騰水
耐洗浄/耐溶剤/耐菌/耐屈曲/耐摩耗/耐熱
耐ブルーミング(*2)
(*1)ブリスター:塗膜が膨らんでしまうこと
(*2)ブルーミング:乳白化
トローリーコンベア式乾燥炉:
搬送コンベアに被塗装物を乗せ、焼付けを行う熱風循環型乾燥炉

過去の品質管理事例


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