板金製品の塗装注文が増えた来たこともあり、確かめる目的でテストピースで試験をしてみました。
1ヶ月ほど前に1㎜のクロスカットを入れた試験をした物と、8月中旬に試験依頼したバツ印のカットのダメージの違いの検証です。
テストピースの短冊型、10㎝×5㎝のサイズ。
塗装は各アクリル塗装、シルバー、艶消し黒です。
クロスカットされた部位はダメージも強く、塩水が浸透して切れ目からの侵食が進み塗膜が剥がれた部分が発生していますが、全体的には評価としてテープテストして密着性の極端の劣化はありません。どちらかといえば、メタリックの方が碁盤面は欠落しダメージが大きいようです。
右側2枚、黒色に観えますが、表面にキラキラする金属粉が出る様になっている塗料、中央のメタリックと同じ影響が出ています。
アルミ粉を混ぜているための影響と思われます。
バツ印のカットの場合、碁盤目状態でないことの影響か、カット部以外のタメージはないようです。
当然のことながら、塗膜が切れているために侵食されているだけで他の部分の塗膜にはブリスターが発生していません。しかし、右から4枚には縁に認められました。
右側のテストピースだけは黒色ですが、わずかながら表面がキラキラして塗膜になるような塗料、左から2枚は単なる黒色、その違いによるものと思われます。
評価としては、試験機の中で掛けられた塩水が流れおちる部位と、溜りができる部位の違いのようです。
裏側を観てみると、よくわかります。
板の中央に筋の模様がついていますが、支えに使った棒の跡、その部位に塩水の溜りが出来てダメージが強かったようです。
縁も同様に考えられます。
これを観ると塩害の影響は強いようで、巷間言われる様に海岸べり、島など海に近い場所では錆が進むのは当然ですね。
この写真は黒のテストピース、アクリル樹脂で同様の物、雨ざらしをしての暴露試験、10ヶ月ほどたっていますが、錆の発生はありません。
アクリル樹脂の1回塗りの塗装でも、傷が入らなければ錆が起らず、裏側の亜鉛メッキも十分対候性を有しています。
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