塗り重ねによる耐食性向上の仕組み
当社では耐塩塗装、耐塩害塗装に対して防錆力を高めるために重ね塗り塗装仕様の依頼が多々あります。
重ね塗りをすると、塗膜の層間剝離が塗料の種類などにより発生する場合がありますので、塗料の相性には気を付けることが肝心です。
当社で保有している技術資料から引用しその構造を説明します。
図1
図1では、大気が塗膜に浸透していく様子が描かれています。
資料の説明によると、
「塗膜は完全乾燥後、日時の経過につれて徐々にではあるが、老化崩壊して行くものであり、目に見えない表面のピンホール、割れその他の弱点から空気、湿気その他の腐食性物質が侵入し、素地に達すると素地が腐食される。」
図1に示す構図は「ピンホールは恐らくは塗膜の乾燥工程において揮発する溶剤や希釈剤の通過した跡や顔料や被塗物表面に吸着していたガス体が飛び出した跡がピンホールになったと考えられる。」とありました。
図2
図2では4回塗りの事例ですが、ピンホールを封孔するために塗り重ねをして、浸透を防ぎ防錆力が高まる様子を説明しています。
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