金属焼付塗装・品質管理事例(その83)もどり

お客様から説明を聞くとヨーロッパから購入したランプ、送られて来たら「塗装面がべとべとして、新聞紙の文字(フランス語)が表面に転写され、新聞紙がこびりついた状態」というのです。

 

4-6 もどり

(1)現象

硬化した塗膜が軟化して粘着性をおびること。

(2) 分類

① 塗料としては熱硬化性塗料ではほとんどなく(アミノアルキド樹脂で尿素樹脂変性は高温時に使用量によっては、起ることがある)油性系塗料に多い。顔料の中でもカーボンの吸着、またドライアーの過剰添加でのもどりがある。使用溶剤としては、つけ塗り塗料で蒸発速度のおそいデカリンなどは表面層が乾いて内部の溶剤の拡散がさまたげられ、もどりの現象がおきることがある。

② 塗装条件として厚塗りで塗装したり、油性系塗料を低温で乾燥させ、これを日光下に出したりするとおこることがある。

③ 被塗物として木工用塗料の場合は一般に低融点の天然樹脂を用いた塗膜を研磨するとき、熱と圧力でおこることがある。

アルカリ性のコンクリート素材に油性系の塗料を塗ったりすると、もどりの原因となる。

プラスチックの塗装では、素材に含まれる可塑剤の移行性からのもどりに注意を要する。

またニトロセルロースラッカーなどど可塑剤を含む塩ビフィルムの接触によるもどりなどがある。

以上

この記述から、推察するに油性系の塗料が使われたと思われますが?。

焼付塗装専門で、53年目初めてのトラブルです。

 

 

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