層間剥離
◆ 現象
重ね塗りした塗膜と塗膜の間に起こる剥離の現象。
◆ 要因
① 塗料として、塗料の内容にもよるが塗料の中の油分、吸水率の相違など下塗り、上塗りの 組合せにもよる。
② 塗装条件として、塗装間隔が長いことで下塗り硬化が進みすぎたり、また下塗塗膜の上に付着した異質物が影響したり、また塗膜、塗り回数にもよる。塗装時の気象条件として高温多湿などの塗装で残留水分が残って、上塗りの塗膜を破ってフクレ、剥離などがおこることがある。
当社所有、技術資料「塗装・塗膜クレーム」より。
上の写真事例は、4回塗り、規定の塗膜厚を出すために試験的にテストピースに塗装した物。
ハガレを起こした層は、エポキシプライマーとプライマーサーフェーサーの塗膜間でおこりました。その解消策としてプライマーサーフェーサー塗布を止めて、その代わりに上塗り塗料をエポキシプライマーの上に塗布することで層間剥離(相剥ぎ)は止まる。
直接的な原因は特定できませんでしたが、経験的な観点から相性が良くないと結論付けました。
塗装トラブルは様々の要因が絡み、原因究明が困難な場合が多々あり、悩ましい面があります。
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