我々が使う材料、塗料がどんな物から構成されているか説明します。
完成品となる塗膜には次の要素があります。
主要樹脂、助剤、溶剤、が含まれる物がいわゆる透明塗料でワニス、クリアーといわれこれに顔料が加わると有色塗料
エナメルと呼ばれるものです。
樹脂は塗料塗膜の基本性能を左右する最も重要な物で、合成樹脂、天然樹脂、油脂類があります。
助剤は、諸性質向上の為添加する物で、可塑剤、硬化剤、顔料分散剤、増粘剤、紫外線吸収剤などがあります。
溶剤、シンナーはほとんどが数種の混合溶剤であり、溶解力、蒸発速度、を調整します。
作業性、塗膜物性に影響を与えるので軽視できません。
(都立産業技術研究センター資料より抜粋)
当社(有)フジックス川越第二工場の例を上げますと使われている樹脂は次の物です。
塗装する製品はM-cup(マウンテンカップ)と呼ぶものでエアゾールのフタに使われます。
ポリアミドイミド、エポキシフェノール、があり、クリアーで塗膜は特殊な物性を要求されています。
シンナーはN-ピロリドン、MEK、ブチルセロソルブ、トルエン、キシレン、シクロヘキサノンなどを使用しています。
樹脂が特殊でシンナーは特に溶解性が求められています。
塗装方法も特殊なので、各塗料の濡れ性を安定させるために塗料に熱を加えます。
それにより、春夏秋冬四季を通じて安定したレベリング性を確保し品質を安定させています。
それでも、気候条件の影響は少なからず受けますので、塗料調整(シンナーで固形分を下げる)
したものを試験的に行いコート状況を把握した後、作業を始めるように心がけます。
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