導入の切っ掛けは、31年前、当社所沢工場に設置したコンパクト型ファンフレーム自動塗装機の製作を依頼した会社の社長さんが、9年ほど前当社に訪れ、強アルカリ水生成器の用途開発で生まれた、NCL(ノンケミカルリキッド)水の紹介からでした。
既存のブースにこの水を使うと次の特徴があるとの説明があり導入に前向きになりました。
1 オーバースプレーされたミストの粘着性がとれる。
>これによりブースに付いた塗料(オーバーミスト)が簡単に取れるようになるので、掃除の負担軽減につながる。
2 ブースタンク内の水が腐らない。臭くならない。
>今まではブースの掃除の際、悪臭が工場内に漂う。それが無くなることが期待できた。
そこで、その生成器を導入し既存のブース(ノーポンプ型)に据え付けたのですが、問題が発生、どんな問題かと言えば、考えもしていなかったのですが水の飛散量が多く、30リットル/1時間の生成されるアルカリイオン水の供給では間に合わず、PH10が維持できなくなったのです。
これではまずいと、ユーブイ・テクニカ製塗装ブースを導入することにしました。
2011年、5月の連休を利用して設置、第一号機のNCLフレッシュシステム塗装ブースでしたのでプロトタイプ的部分もあり、不具合が見つかったり、稼働することで想定外の問題が発生しましたが改良を重ね機能するようになりました。
以前のノーポンプ型ブースと比べるとすぐれた点が、
- フィルターが使われておらず、スクラバー方式なので詰りがなく排気能力が一定に保たれる。以前は塗料ミストが十分に排気されずブースから浮遊し塗装品に付いたりしていた。
- ネバネバがとれ不粘着になるので、以前のようにブースに付着した塗料を剥がすのが困難でしたが、簡単に取れる。清掃の負担軽減、清掃時間の短縮となる。3~4人ので3時間ほどで済む。
- 水が腐らないので、腐臭がなく作業者は不快な思いがせずに済む。以前は、スラッジを運び出す際に通路こぼれた水から腐臭が漂い、2,3日は臭いが取れず不快感があった。臭いはわかりやすく言えば「ドブの臭い」と同じ。
- 薬品を投入して管理をする必要がなく面倒がない。生成器にカリウムを投入する簡単な作業で済む。
- ブースの水は、立ち上げ時一度水を入れ替えた事があるが、現在まで入れ替えは行っていない。ブースの水入れ替え不要。
NLCフレッシュシステムブース
21日間使用したスクラバー内部
掃除直後のスクラバー内部。
ブース裏側の点検枠から撮影、粘りがなくオーバーミストの除去掃除が楽に綺麗に行える。
ブース正面にして左側の点検枠より撮影、左隅に写っている水路が循環を果たす。
更に上のエルミネータを撮影。
此のブースに前のハイジェットブースのファンを転用したのですが、15年ほど前掃除を済ませてから、此のブースで7年間使用したファンの状態が次の写真。
昭和58年から35年使っているファンになります。そろそろ交換時と思っています。
そのためファンに直接付いているダクトにはオーバーミストの堆積が認められます。
前のブースと違い、ネバネバが無くなり擦るとオーバーミストが取れます。まだこのファン使えるのではと思わせます。
此のブースの効能を一番わかるのは、私と勤めて50年以上になる職人かな、新座工場時代のブース、オーバーミストが粘り除去に一苦労、ファンに付いた塗料除去するのに1日掛かりで大変な思いをしている。
そしてお隣さんからの苦情、屋根にミストが付着、捕集能力が低いブースの為に!!!
5/21ディーラさんと共に、導入を検討している塗装屋さんがブース見学に、動機の一番は掃除を簡便にしたいとの思いのようです。
ブース内スクラバーの状態を観ればすぐにわかりますと、内部を見せると納得していました。
現在は次の会社が事業を引き継いでいます。
株式会社ヲサメ工業
本社 〒236-0002
横浜市金沢区鳥浜町15番13号
営業部 ℡045(776)6411(代)Fax045(774)4851
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