昨年7月の塗装技術で紹介した塗装品の後日談です。
依頼主に塗装が仕上がった事を、メール(携帯電話#を聞いていなかったため)で何度もお知らせをして引き取りをお願いしたのですが、連絡がなく、どうしたのかと思いつつ預かったまま9ヶ月が過ぎた昨日(30.2/17)に突然来社してきたのです。
本社からその連絡が来た時、会いたいので待たせて置く様にと指示、川越第二工場から車で向かい会うことに。
私を観て親しげに声を掛けてきたのですが、私、今まで取りに来なかったので、どうなったのかと心配していた思いがあったので「心配してたぞ、バカヤロー」とついつい声を荒げました。
申し訳ありませんと彼は詫び、来なかった経緯を訊くと、国家試験の受験で追われ時間が取れなかった事、そして今日来たのは所沢に用事が有って出向いた時、近いことを思い出しに当社へ来たようです。
貴重な製品を預けているのだからいつかは、来るとは思っていたが、それにしても9ヶ月ぶりは長いと叱りました。
すでに支払いと仕上がりの確認を済ませていたようで、想像以上の仕上がりオリジナル品とまったく同じ塗装の仕上がりに感動していました。
彼は音響マニアで、自分でも修理・組み立てをできる技能があるので、ネットで当社を調べ栃木から来てたのです。
塗装したプレーヤーの部品(ガラード製のシャーシ、ターンテーブル)、レストアのためです。
このシルバーハンマートーン塗装、この世界のマニアにはこの仕上がりにこだわる理由が高級感を感じる様です。
ガラードのプレーヤーに採用された事にもよるようです。
最近、トーレンスのシャーシの塗装依頼をしてきた方も、これをみせると素晴らしいと感動していたくらいです。
ハンマートーン塗装の凸凹した立体感に感じ入ったようです。
その点を写真がわかる様に撮影してみたいと思い、依頼主に持ってもらい斜めから撮った写真がこれです。
本格的な撮影を出できませんが、ターンテーブルの方が多少立体感が見えているかな?
懇談していると、仕上がりに満足しているようです、知り合いにもこのような趣味の方がいるのでご紹介しますと言ってくれました。
まだ、20代前半の青年でしたが、さわやかの印象を持ち、マニアのこだわりが滲み出て、楽しい時間になり、また塗装の意義の再確認、「価値を高める」その一端を担っていると!
社長様へ、良かったですね!!ガラードのハンマートーン(BBC仕様)は所有したことがありますが、貴社の塗装仕上がりのほうが質感は間違いなく上質だと思います!!所有歴のある方ならわかるかと・・トーレンス124も忘れないでくださいね!!
渡すことができて「ほっと」しました。
貴兄の指摘により、青年に持ってもらい斜めから撮ってみたのですが、前の写真よりは立体感を出せたかなと思います。
「貴社の塗装仕上がりのほうが質感は間違いなく上質だと思います。」とありますが、ハンマートーン塗装作業が多いので、
職人の腕に反映されているのでしょう。
それにしても嬉しい「お言葉」でした。
朝のミーテイングで、私(工場長の立場で)日々の作業を確認しています。
緊張感もあるのでしょう。
貴兄の「トーレンス142」、その青年に見せると貴重なものと驚いていました。
その分野では貴重品なのでしょうね。
シャーシ、ピアノ色に近く仕上げるために、昔の双眼鏡塗装のやり方を再現して取り組む予定、経験50年以上の職人に指導を依頼し、
先ずは試験片で試作させます。
私も仕上がりに関心があります。